自営業の元彼は、週に一度くらい私のマンションに来ていた。だが彼は何度言っても有料駐車場に車を入れなかった。私は幹線道路沿いで危ないからと「駐禁くるよ」「レッカーされるよ」と注意したが、彼は「大丈夫」と聞かなかった。私が半分出すと言っても、時には全額出すと言っても変わらなかった。私は一度痛い目を見れば分かるだろうと甘く考えていた。
ある朝、彼が車に忘れ物を取りに行った。すると顔色を変えて戻り「車内が荒らされてる」と言った。私は驚いて「大事なもの置いてたの?」と聞いた。彼は無言で車内を探し回り、やがて青ざめて「ない」と言った。私は「何がないの」と問い詰めた。彼は小さく「お金」と答えた。私は「いくら」と聞いた。彼は「四十万円」と言った。
私は呆れながらも警察に通報した。警察が来て事情を聞き、指紋を採取し、注意をして帰った。その後、彼は突然怒り出し「こんな場所に住んでるお前が悪い」と私に当たった。私は動揺して謝ってしまった。
沈黙が続いた夕方、警察から電話が来た。近くの民家の庭で黒いカバンが見つかったという。私たちはすぐ現場に向かった。住人は「朝に見つけて届けた」と説明した。私は時間や物音を聞いた。すると彼が突然「お前が盗ったんだろう」と言った。場の空気が凍った。彼はさらに「みんなグルだろ」と叫んだ。
私は彼を引きずるように連れて帰った。帰り道、彼はずっと私を責め続けた。私は何も言わなかった。
その日以来、彼とは会っていない。