長男夫婦が孫五人を連れて突然泊まりに来た。
孫たちは礼儀正しく挨拶したが、長男夫婦は我が物顔でリビングに座り込み、私を使用人のように扱った。
一番上の孫・辰は、私のポケットに新しい連絡先を書いたメモを忍ばせ、小声で言った。
「ばあちゃん、俺たちを助けて」
その夜、辰から届いた文章を読んで、私は言葉を失った。
孫たちは長男夫婦に怯え、自由を奪われ、体には隠された傷まであるという。
それでも長男夫婦は酒を飲み、子どもたちに家事や世話をさせていた。
やがて長男嫁が私を睨みつけて言った。
「耳悪いんですか。あんたは四畳の物置小屋で寝泊まりしろって言ってんの」
長男も笑いながら、「家族水入らずで過ごしたいから出て行けよ」と続けた。
私は怒りを押し殺し、黙って荷物をまとめた。
「では、私も実家に帰らせていただきます」
そう告げると、長男夫婦は間抜けな顔をした。
私は実家へ戻り、片岡財閥を継ぐ姉と執事の後藤に事情を話した。
姉はすぐに動き、「証拠が必要よ」と私に小型カメラを渡した。
私は後藤に連れられて自宅へ戻り、長男夫婦から暴言と虐待の証言を引き出した。
長男は「お前なんか家族でも親でもない」と叫び、私との縁切りまで口にした。
その瞬間、後藤がSPを連れて入ってきた。
すべて録画されていたと知り、長男夫婦は青ざめた。
さらに姉も現れ、「品性くらい養いなさい」と冷たく言い放った。
私は警察に通報し、証拠を提出した。
孫たちはようやく安心し、泣きながら私に抱きついてきた。
その後、長男夫婦の行いは明るみに出て逮捕された。
私は未成年後見人になる手続きを進め、孫たちと実家で暮らし始めた。
やがて孫たちは「ばあちゃんの子どもにしてほしい」と言ってくれた。
私はこの子たちを守るためなら、鬼にでもなると心に決めた。