「お前の家、30日使わせてもらったぞ」──1泊25万円の高級ヴィラだと知った同級生の末路
2026/06/22

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俺は在宅フリーランスのウェブディレクターだ。

普段は家で仕事をしているが、気分転換も兼ねて、ときどき高級ヴィラを借りてワーケーションをしている。

その日も一泊二十五万円のヴィラで仕事を終え、チェックアウトして帰宅した。

それから一か月後。

高校時代の同級生、吉明から突然電話が来た。

「明、久しぶり。お前の家、三十日間使わせてもらってたわ」

一瞬、意味が分からなかった。

「僕、家なんて持ってないけど」

「またまた。海沿いのめちゃくちゃ高級な家だよ。お前が出てくるの見たんだよ」

そこで俺はすべてを理解した。

「あそこ、僕の家じゃないよ。一泊二十五万円の高級ヴィラだよ」

電話の向こうが凍りついた。

吉明たちは、俺がチェックアウトした直後、清掃スタッフの隙を見て中へ入り込んだらしい。

しかも一日や二日ではない。

三十日間、勝手に住み続けたのだ。

冷蔵庫の高級食材を食べ、ワインセラーのワインを飲み、部屋を散らかし放題にしていた。

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吉明は慌ててネットで調べたらしく、すぐに叫んだ。

「一泊二十五万……三十日で七百五十万!?無理だろ!」

俺は冷たく言った。

「無理かどうかは、君たちが決めることじゃない」

吉明は昔からそうだった。

高校時代も、俺のゲーム機を勝手に持ち帰った。

自転車も無断で一週間使った。

そのたびに「借りただけ」と笑っていた。

だが、もう学生ではない。

俺はすぐにヴィラの管理会社へ連絡した。

吉明一家は逃げようとしたが、駆けつけた管理スタッフに玄関で止められた。

「こちらの施設に無断で滞在されていた方ですね」

吉明は必死に言い訳した。

「友達の家だと思ったんです!宿泊契約はしてません!だから宿泊費は払う必要ないですよね?」

すると管理会社の担当者は淡々と答えた。

「はい。宿泊契約ではありませんので、宿泊費としては請求しません」

吉明の顔が一瞬明るくなった。

だが次の言葉で、その表情は崩れた。

「その代わり、不法占有によって本来得られたはずの損失利益として、三十日分、七百五十万円を請求します」

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さらに、高級食材、ワイン、清掃費で約三百万円。

そこへ追い打ちがかかった。

逃げようと荷物をまとめていた時、吉明の子どもが壁際の絵画を踏み抜き、飾ってあった壺も割っていたのだ。

絵画は五千万円。

壺も五千万円。

合計請求額は一億一千五十万円。

吉明夫婦はその場に崩れ落ちた。

「子どものやったことじゃないですか!」

管理担当者は静かに言った。

「その子どもを無断侵入した施設に連れ込んだのは、あなた方です」

最終的に、吉明一家は警察沙汰を避けるため、顧問弁護士立ち会いのもとで公正証書を作成した。

毎月二十万円。

返済期間は四十六年と一か月。

一度でも滞れば、給与差し押さえ。

吉明は青ざめた顔でつぶやいた。

「ちょっと借りただけなのに……」

俺はその言葉を聞いて、昔と何も変わっていないのだと思った。

人のものを勝手に使う人間は、いつも軽い気持ちで始める。

だが返ってくる代償は、決して軽くない。

学生時代のノリで生きている大人には、いつか必ず現実という請求書が届くのだ。

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