友人のB美とC子から「一度コストコに行ってみたい」と頼まれたのは、週末の少し前だった。二人は非会員で、私は会員カードを持っていたため、せっかくだから一緒に行くことにした。
当日、二人は広い店内に入るなり大興奮だった。大容量のお菓子、冷凍食品、日用品。カートはあっという間に山のようになり、私は何度も「本当に使い切れる?」と確認したが、二人は笑って「大丈夫、大丈夫」と言うばかりだった。
会計はまとめて私がカードで支払った。合計は約六万円。帰りの車内で、私はレシートを見ながら言った。
「じゃあ、二人の会計が六万円だったから、一人三万円ね」
するとC子が眉をひそめた。
「え、計算間違ってない?」
私は思わず聞き返した。
「え?」
隣のB美まで笑いながら言った。
「そうだよw 私たちだけで六万円じゃないでしょ? 三人で来たんだから、三等分じゃない?」
一瞬、意味が分からなかった。私は自分の買い物を別に会計していた。六万円は、B美とC子がカートに入れた商品の合計だったのだ。
「それ、二人の分だよ。私は別会計してる」
私がそう説明すると、二人の顔色が少し変わった。けれどB美はすぐに不満そうな顔で、「でも連れてきたのはあなたでしょ?会員特典みたいなものじゃん」と言い出した。
その言葉で、私は完全に冷めた。
駐車場に着くと、私はレシートを二人に見せ、商品ごとの金額を一つずつ確認した。そして言った。
「払えないなら、今から返品カウンターに戻ろう。私が立て替える理由はないから」
さっきまで笑っていた二人は黙り込んだ。結局、二人は渋々お金を払ったが、それ以来「また連れて行って」と言われても、私は一度も応じていない。
親しき仲にも礼儀あり。会員カードより大事なのは、人の善意を当然だと思わないことだ。