28歳のいとこが、プロポーズを断った。
相手は、誰もが羨むハイスペック男性。
年収1200万、大手勤務、家事も分担してくれる。
優しくて、浮気の心配もゼロ。
両親も「こんないい人いない」と大賛成。
親戚中が、結婚を待ち望んでた。
私も「勝ち組じゃん!」と、
はしゃいでた。
なのに、いとこは首を縦に振らなかった。
「条件は、たしかに完璧なの」
そう前置きして、
いとこは静かに、こう続けた。
「でもね、私一緒にいても、心が動かないの」
条件は完璧。
でも、好きになれなかったんだって。
いとこには、他に気になる人がいた。
年収は、平均以下。
夢を追ってて、将来は不安定。
でも、一緒にいると心から笑える相手。
「私、お金より、ときめきを選びたい」
その言葉に、私は正直、モヤっとした。
だって、結婚は現実だ。
ときめきは、いつか必ず薄れる。
でも、生活は一生続く。
家賃も、食費も、子どもの学費も、ぜんぶお金がいる。
「愛だけじゃ、食べていけないよ」
そう言うと、いとこは寂しそうに笑った。
「お金があっても、隣にいたくない人となんて、一生無理だよ」
その一言に、私は返せなかった。
ここで、私の友達にも聞いてみた。
意見は、きれいに真っ二つだった。
「安定こそ幸せ。ときめきなんて、数年で消えるよ」って子と。
「一生を共にするなら、好きって気持ちが全てでしょ」って子。
さらに、こんな声もあった。
「愛は、お金があれば後からでも育つ」
「いや、お金は、愛があれば後からでも稼げる」
正直、どっちも間違ってない。
そして、いちばん答えが割れたのが、この問いだった。
もし、好きでもない人と結婚して、
一生満たされなかったら?
もし、好きな人と結婚して、
お金で毎日ケンカしたら?
どっちの後悔が、マシなんだろう。
条件か、気持ちか。