私は由美、28歳の会社員。
ある日、友人の梨花から「引っ越しで車貸してほしい」と頼まれた。
普段から仲がいいし、助け合ってきた関係。
だから私は、迷わずOKした。
ただ一つだけ、軽く伝えた。
「ガソリンは入れて返してね」
梨花は笑って言った。
「もちろん!」
その時は、それで終わりのはずだった。
――でも。
車が返ってきた時、私は一瞬固まった。
ガソリン、ほぼ空
「え……?」
思わずメーターを二度見した。
まさかと思ったけど、間違いない。
完全に使い切って返されている。
正直、モヤっとした。
でもその場では何も言えなかった。
友達だから
空気悪くしたくない
「まぁ、いいか」
そう自分に言い聞かせて、私はガソリンを入れに行った。
――数日後。
梨花からまた連絡が来た。
「ねえ、また車貸してほしいんだけど」
その瞬間、前回のことが一気に蘇った。
👉 また空で返されたら?
一瞬迷った。
でも今回は、逃げなかった。
私は軽く笑いながら言った。
「いいよ😊 ただ今回だけ一つだけ」
少し間を置いて、はっきり言った。
「前回みたいに空はちょっと困るから、満タンで返してね」
空気が一瞬止まった。
梨花は少し驚いた顔をして、すぐに言った。
「え、あ……ごめん!全然気づいてなかった!」
その瞬間、私は分かった。
あ、悪気なかっただけだ
そして今回。
車が返ってきた時――
ガソリン満タン
しかもLINEが来た。
「満タンにしといたよ!前回ほんとごめん🙏」
私は思わず笑った。
あのモヤモヤは、
たった一言で消えた。
もしあの時、何も言わなかったら――
ずっと我慢してた
関係が歪んでた
でも、ちゃんと伝えたから、
関係はむしろ良くなった。
友情って、我慢で続くものじゃない。
ちゃんと伝えて、ちゃんと整えるもの
それを、初めて実感した出来事だった。