昨年末、長年勤めたブラック企業を退職した一人の男性がいた。過酷な労働環境、理不尽な叱責、終わりの見えない残業。彼は心身の限界を感じ、ようやくその会社を離れる決断をした。
退職後は、もう二度と関わることはない。そう思っていた矢先、彼のもとに一通の手紙が届いた。差出人は、まさかの元勤務先だった。
封を開けた瞬間、彼は言葉を失った。そこに書かれていたのは、退職者に向けたとは思えない侮辱的な言葉の数々。感謝でも事務連絡でもなく、まるで退職したこと自体を責め立てるような内容だった。
彼がその手紙をSNSに投稿すると、瞬く間に反響が広がった。
「退職して正解」
「これは訴えていいレベル」
「会社として異常すぎる」
多くの人が怒りをあらわにした。一方で、「何をしたらそこまで言われるのか」と疑問を抱く声もあった。
しかし、どんな事情があったとしても、会社が一人の人間をここまで傷つける言葉を送りつけてよい理由にはならない。
社員は会社の所有物ではない。退職した人間にまで憎悪を向ける企業体質こそ、問題の本質だろう。
この一件は、単なる笑い話や炎上ネタでは終わらない。泣き寝入りするしかない労働者がまだいる現実を、私たちは見過ごしてはいけない。
彼に届いた怪文書は、逆に証明してしまった。
あの会社を辞めた判断は、間違いなく正しかったのだ。