正月に義実家に泊まった夜、10歳の息子に深夜に起こされた。「ママ、今すぐ帰ろう。」その言葉に驚きながらも車に乗り込み、車中で震える息子を見て私は不安を感じた。「どうしたの?」と尋ねると、息子はしばらく黙っていたが(続)
2026/04/20

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深夜、義実家の離れで眠っていた私を、10歳の息子・ハルトが必死に揺さぶって起こした。「ママ、今すぐ帰ろう」寝ぼけながら起き上がると、息子は真っ青な顔でドアへ向かった。だが、何度回しても開かない。次の瞬間、鼻をつく焦げ臭さが流れ込み、窓の外には炎が揺れていた。私は息子に手を引かれ、床下の穴から泥だらけで這い出し、間一髪で脱出した。

私は東山みさき、36歳。出張の多い夫と、物作りが好きな息子との三人暮らしだった。その年末、夫は海外出張中だったが、義母に押し切られ、私はハルトを連れて義実家へ向かった。毎年、大掃除と正月料理を押しつけられるからだ。到着すると案の定、私は雪の庭仕事を命じられ、息子は義父に無理やりスポーツ番組を見せられた。夜になっても休ませてもらえず、おせち作りを深夜まで続けさせられた末、私たちは母屋ではなく、古びた離れで寝ろと言われた。しかもその離れは物置同然で、天戸は釘で打ち付けられていた。

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布団に入ってしばらくしてから、ハルトは異変に気づいた。昼間のうちに離れを見ておかしいと思い、逃げ道まで確保していたのだ。さらに彼は、義母たちの会話を録音するため、自作のマイクを掛け時計の裏に仕掛けていた。その録音には、義母と義父が「今夜で邪魔な嫁と孫を始末できる」と話す声がはっきり入っていた。

私はハルトを安全な場所へ逃がした後、夜明け前に義実家へ戻った。元日の昼、親族が集まる中で、私は無事だと姿を現し、離れに閉じ込められて火をつけられたことを話した。義母はしらを切ったが、私は録音を再生した。凍りつく親族たちの前で、義母はついに「やらされただけ」と口を滑らせた。そして本当の首謀者は、海外出張中のはずだった夫だと明かされた。

そこへ父に連れられて夫が現れた。夫は開き直り、海外で別の女と子どもを作ったこと、私とハルトが邪魔だったこと、保険金目当てだったことまで口にした。私は用意していた離婚届を突きつけ、その場で署名させた。

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さらに警察に録音、離れの写真、保険契約書の写しを渡し、夫と義両親は連行された。

その後、私は息子を連れて実家へ戻った。夫たちは逮捕され、私は慰謝料と養育費を請求している。今、ハルトは祖父母に見守られながら、大好きな発明に打ち込んでいる。あの夜、私たちを救ったのは、息子の勇気と賢さだった。

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