テレビ朝日で放送されるリフォーム番組「劇的ビフォーアフター」で、ある依頼者と制作側の間に2000万円の訴訟問題が発生した。依頼者は、番組にリフォームを依頼したものの、完成した家は設計の不備や施工の質の低下によって期待を大きく裏切るものとなった。元々、番組では短期間で劇的な変化を見せることが求められ、打ち合わせの時間も限られていた。その結果、依頼者の要望と制作側の演出との間に大きな溝が生まれてしまったのだ。
依頼者は特に、無料のデザイン料に惹かれつつも、番組側の「劇的」に仕上げる方針に巻き込まれ、自分たちの生活に合わない仕様の家を押し付けられたと感じた。番組側もまた、視聴率獲得のため、短期間での施工と派手な演出を優先せざるを得なかった。この二つの要素が重なり、設計ミスや施工不良を生む土壌となったのである。
ネット上では、この訴訟が番組の構造的問題を示すものだとの意見が多く見られる。視聴者の感動を最優先するあまり、現実的な住まいとしての安心や快適さが軽視される現状に対する批判だ。
依頼者は「夢の演出」に踊らされ、冷静な判断を欠いたままリフォームを進めた結果、莫大な費用を負担する羽目になった。
今回の事件は、単なるリフォームの失敗に留まらず、メディアが生み出す「感動押し売り」の象徴でもある。派手な演出や感動の音楽に惑わされず、施主の生活と安全を第一に考える番組作りこそ、本来の責任あるリフォームの姿であることを示している。