「一万円出したのに800円しか返されなかった」店員を疑って騒いだ結果、防犯カメラで真実を突きつけられた瞬間
2026/04/13

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それは、休日の午後だった。

娘と近所の文房具店に立ち寄っただけのはずだった。

消しゴム一つ、200円。

娘は財布から紙幣を出して、レジに渡した。

その瞬間までは、何の違和感もなかった。

「800円のお返しです」

そう言われたとき、頭の中で一気に違和感が広がった。

200円で800円?

ありえない。

私はすぐに言った。

「お釣り、間違ってませんか?」

店員は無表情で答えた。

「合ってますけど」

その態度に、さらに苛立ちが増した。

「一万円出しましたよね?」

「いえ、千円です」

その一言で、完全にスイッチが入った。

「嘘でしょ?盗ったんじゃないの?」

店内の空気が一気に変わる。

でも、その時の私は止まれなかった。

絶対に一万円だった。

そう“信じていた”。

店長が出てきて、防犯カメラを確認することになった。

警備員まで呼ばれ、周囲の視線が刺さる。

それでも私は、間違っていないと思っていた。

——数分後。

店長が戻ってきた。

「確認しました」

その一言で、空気が張り詰める。

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モニターがこちらに向けられた。

そこに映っていたのは——

娘が財布から取り出した、一枚の紙幣。

千円札だった。

頭の中が、真っ白になった。

何も言えなかった。

あれだけ強く「一万円だ」と言い切っていたのに、

完全に、違っていた。

隣で娘が小さく言った。

「ママ……千円だったかも」

その一言が、何よりも重かった。

私は深く頭を下げた。

「申し訳ありませんでした」

でも、その言葉だけじゃ足りないと分かっていた。

さっきまで疑っていた店員は、

何も言わずにこちらを見ていた。

怒ってもいいはずなのに、

ただ静かに、疲れた顔をしていた。

その表情の方が、よほど刺さった。

正義のつもりだった。

間違いを正そうとしているつもりだった。

でも実際は——

思い込みで、人を疑っていただけだった。

店を出たあと、娘が言った。

「店員さん、かわいそうだったね」

私はすぐに答えられなかった。

ただ一つ、はっきり分かった。

“自信がある”と“正しい”は、全く違う。

あの時の私は、

正しさじゃなく、確信だけで動いていた。

思い込みは、一番簡単に人を傷つける。

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