「3時間歩いてこいw」と駅に置き去りにされた直後、夫から鬼電が鳴り続けた理由に思わず冷めた話
2026/04/13

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駅前のロータリーで、私は確かに立ち尽くしていた。

出張帰りで疲れていた。

それでも、迎えに来てくれたと思ったから少し安心していた。

でも次の瞬間、それは全部崩れた。

「母さん、先行こう。こいつ歩いて来るって」

「お前は3時間歩いてこいw」

笑いながら言われたその一言で、すべて理解した。

私はこの人たちにとって、

“対等な存在”じゃない。

ただの下に見ていい存在なんだと。

でも、その場で怒らなかった。

「わかった」

それだけ言って、私は歩き出した。

背中で車の音が遠ざかる。

その音と一緒に、何かが完全に切れた。

私は冷静だった。

家まで3時間。

でも、別に歩く必要なんてない。

それでもあえて歩いた。

これは命令じゃない。

“確認”だと思ったから。

1時間ほど歩いた頃、スマホが鳴り始めた。

夫からの着信。

一回、二回、三回——止まらない。

いわゆる鬼電だった。

私は三回目で出た。

「もしもし」

『おい!どこだよ!今すぐ戻ってこい!』

さっきまでの余裕は消えていた。

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私は淡々と答えた。

「歩いてるけど?」

『ふざけるな!車止まったんだよ!』

一瞬、意味が分からなかった。

「……は?」

『エンジンかかんねえ!暗いし場所も分かんねえ!早く来い!』

その瞬間、全部繋がった。

私は思わず少しだけ息を吐いた。

でも、助けなかった。

「無理」

『は!?』

「3時間歩けって言ったの、あなたでしょ」

電話の向こうで言葉が詰まる。

私は続けた。

「私は今、その通りにしてるだけ」

『じゃあタクシーで来いよ!』

その一言で、完全に冷めた。

「それ、最初からあなたがやればよかったことだよね」

沈黙。

そして私は、はっきり言った。

「助けてほしいなら、“頼む”って言って」

数秒の間。

プライドと現実がぶつかってるのが分かる。

そして、やっと聞こえた。

『……頼む。来てくれ』

私は一度だけ頷いた。

「位置送って」

通話を切ったあと、私はすぐには向かわなかった。

交番に寄って、ロードサービスの連絡先を確認した。

全部、段取りを整えた。

その間も、スマホは鳴り続けていた。

でも、もう焦る理由はなかった。

さっきまで命令していた人間が、

今は“頼む側”になっている。

それだけで、十分だった。

人を見下した瞬間、立場は一瞬で逆転する。

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