“子供同士のトラブル”で済ませるな——息子が顔を蹴られた瞬間、私は学校に乗り込んだ
2026/05/18

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息子が顔を腫らして、泣きながら帰ってきた。

玄関のドアを開けた瞬間、
ただ事じゃないと分かった。

左の頬骨のあたりが赤黒く腫れている。

少し青く変色していて、
明らかに強い衝撃を受けた顔だった。

「どうしたの?」

そう聞くと、
息子は少し黙ったあと、小さな声で言った。

「公園で……蹴られた」

一瞬、
意味が分からなかった。

「誰に?」

「同じクラスのやつ……」

しかも、
後ろから突然だったらしい。

友達と座ってゲームをしていた時、
急に後ろから蹴られた。

倒れたあと、

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さらに背中も蹴られたという。

周りにいた友達が止めてくれたから、
それ以上はなかったらしい。

でも、
聞けば聞くほど異常だった。

これは喧嘩じゃない。

完全に一方的な暴力だった。

しかも——

「それ、初めてじゃないよね?」

そう聞くと、
息子は小さくうなずいた。

去年も、
同じ相手に殴られている。

その時は学校から、
「子供同士の問題なので」
「双方で話し合って解決を」

そう言われた。

正直、

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私は納得していなかった。

でも、
これ以上大きくしたくない気持ちもあった。

息子が学校で気まずくなるのも嫌だった。

だから、
こっちが引いた。

——その結果がこれだった。

またやられた。

しかも今回は、
顔面を蹴られている。

その瞬間、
もう我慢する理由はないと思った。

怒りで、
手が震えた。

でも、
感情だけで動いたらダメだと思った。

まず病院へ連れて行った。

診察結果は打撲。

ただ、

かなり強くぶつけているため、
しばらく経過観察が必要と言われた。

私は診断書を書いてもらった。

そこでようやく、
頭の中が整理された。

これはもう、
“子供の喧嘩”じゃない。

次の日、
学校へ電話した。

担任は最初、
少し困ったような声で言った。

「本人たちの間でトラブルがあったようで……」

——その言い方で分かった。

また軽く終わらせる気だ。

私ははっきり言った。

「トラブルじゃなくて、一方的に蹴られてますよね?」

一瞬、
電話の向こうが静かになった。

「詳しく確認しますが……」

またそれだった。

その瞬間、

私は決めた。

「今から学校に行きます」

電話を切り、
そのまま学校へ向かった。

職員室に入った瞬間、
空気が変わった。

担任と教頭が出てきた。

私は席にも座らず言った。

「本人と、その親を呼んでください」

逃げ道を塞ぐように、
はっきりと。

少し戸惑っていたけど、
こちらが引く気がないことは伝わったと思う。

しばらくして、
加害側の生徒が連れて来られた。

下を向いたまま、
目を合わせない。

私は静かに聞いた。

「どういうつもりでやったの?」

最初は黙っていた。

でも、
沈黙に耐えきれなくなったのか、
小さな声で言った。

「ふざけて……」

私は耳を疑った。

ふざけて?

顔を蹴るのが?

その瞬間、
完全に線を引いた。

私は診断書を机に置いた。

「これ、警察案件ですよね?」

その一言で、
空気が凍った。

教頭の顔色が変わった。

「いえ、その……そこまででは……」

慌てて否定した。

でも、
もう止まらなかった。

「顔面への暴力です」

「しかも2回目ですよね?」

「これでも“子供同士の喧嘩”ですか?」

誰も、

すぐには答えられなかった。

その後、
加害側の親も呼ばれた。

最初は事情が分かっていなかったみたいだけど、
内容を聞いた瞬間、
表情が変わった。

「申し訳ありません……」

その謝罪が出たのは、
その時が初めてだった。

そして不思議なくらい、
学校の態度も急に変わった。

今までの曖昧な言い方は消え、
正式に指導と対応を行うと言い出した。

正直、
最初からそうしてほしかった。

なんで、

ここまでやらないと動かないのか。

でも、
それが現実なんだと思った。

帰り道。

息子がぽつりと言った。

「もうあいつと関わりたくない」

それが、
一番本音だったんだと思う。

だから私は言った。

「もう大丈夫」

「今回はちゃんと終わらせるから」

一度引いた結果、
またやられた。

だから今回は、
引かなかった。

子供を守るって、
“穏便に済ませること”じゃない時もある。

私はあの日、
それを痛いほど思い知った。

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