ある日、自分の土地に見知らぬトラックが停まっていた。
最初は「業者の勘違いかな」と思った。だが、次の日も同じ場所に停まっていた。しかも運転手の姿はなく、完全に“置きっぱなし”状態だった。
そこは父の代から所有している土地で、資材の搬入にも使う場所だ。勝手に使われるだけでも迷惑なのに、出入りの邪魔にもなっていた。
私は警告の貼り紙をした。
「私有地につき無断駐車禁止。至急移動してください」
だが、それでも無視。
数日後には、まるで自分の駐車場みたいな顔で毎晩停められるようになっていた。
正直、腹が立った。
こういう人間は、“相手が泣き寝入りする”と思っているから平気でやるのだ。
私はついに行動した。
トラックの前後を鉄パイプで封鎖し、簡単には出せない状態にした。
すると翌日、持ち主らしい男が警察を連れて現れた。
「何勝手なことしてんだ!」
「車出せねぇだろ!」
ものすごい剣幕だった。
だが私は冷静に、事前に撮っておいた写真を見せた。
毎日の駐車記録。
警告文。
土地の所有証明。
全部揃えていた。
「無断駐車ですよね?」
「こちらは何度も警告してます」
「営業にも支障が出ています」
そう説明すると、警察も黙った。
すると今度は男が、
「ちょっと停めただけだろ」
「こんなん大げさだ」
と急にトーンダウンした。
私ははっきり言った。
「使うなら費用を払ってください」
「払えないなら法的に対応します」
男は悔しそうな顔をしていたが、最終的には駐車分の費用を支払い、トラックを動かした。
その時、心の底から思った。
理不尽な相手って、
“強く出れば相手が折れる”と思っている。
でも逆に、
こちらが本気で動くと、
驚くほど簡単に慌て始めるのだ。