弟夫婦が事故で突然亡くなり、残されたのは発達障害のある双子だった。
葬儀の後、義両親は冷たい顔で言った。
「中卒で工場勤務のお前が引き取れ。うちは無理だ」
周囲は凍りついた。
でも私は、双子の震える手を握って答えた。
「喜んで。私が家族になります」
義両親は、厄介払いできたとでも思ったのだろう。
ところが数日後、二人は半狂乱で私の家に押しかけてきた。
「やっぱり双子を返せ!」
理由を聞いて、私は言葉を失った。
弟夫婦は生前、双子のために保険金と自宅、貯金をすべて信託にしていた。
そして後見人に指名されていたのは、義両親ではなく私。
さらに遺言にはこう書かれていた。
「子どもを愛してくれる人に託す」
義両親はお金目当てで態度を変えたのだ。
私は静かに玄関を閉めた。
「家族は、都合のいい時だけ名乗るものじゃありません」