妻と夫婦旅行から帰るとヤクザ4人組に絡まれた元特殊部隊の俺と妻。ヤクザ「奥さん美人じゃんwおっさんは帰れw」俺が突き飛ばされた瞬間、普段温厚な妻が豹変し...
2026/05/14

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結婚五年目の記念に、俺と妻の沙耶は二泊三日の温泉旅行へ出かけていた。帰りの車内でも、温泉街で「こういう時間、ずっと欲しかったんだよね」と笑った沙耶の声が耳に残っていた。

だが帰宅途中、駅前のコンビニへ寄った帰り道だった。

街灯の薄暗い道で、黒いワンボックスから四人の男が降りてきた。金のネックレスに派手な指輪。笑っているのに目は笑っていない。

「奥さん美人じゃんw」

男たちはニヤつきながら近づいてきた。俺は反射的に沙耶を背中側へ庇う。

「急いでるんで」

刺激しないよう低く言ったが、男たちはさらに距離を詰めた。

「おっさん帰れよ。奥さんだけ残せって」

その瞬間、先頭の男が俺の胸を突き飛ばした。さらに肩を強く押され、俺の体がよろける。

沙耶との距離が、一歩だけ開いた。

その直後だった。

「……触ったよね?」

沙耶が低い声を出した。振り返ると、彼女の目は冷たく凪いでいた。

男が笑おうとした瞬間、沙耶が一歩前へ出る。そして男の手首を掴み、一気に関節を極めた。

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「痛っ!」

男の顔色が変わる。

沙耶は静かに言った。

「もう一回押す? 次は骨が鳴るけど」

残りの男たちも空気の異変に気づき始める。

「……お前、何者だよ」

男の一人が怯えた声を出した。

沙耶は淡々と答えた。

「あなたたちみたいなのを、現場で何十人も見てきた人間」

そしてスマホを取り出し、そのまま警察へ通報した。

「夫が突き飛ばされました。車は黒のワンボックスです」

その瞬間、男たちの顔色が変わる。

「ちっ、覚えとけよ!」

捨て台詞を残し、四人は車で逃げていった。

通報を終えた沙耶は、俺の袖を軽く引く。

「大丈夫? 痛くない?」

もう声は、いつもの優しい沙耶に戻っていた。

帰宅後、玄関で靴を揃えながら、沙耶がぽつりと言った。

「黙っててごめん。私、昔……特殊部隊の医療班にいたの」

俺は思わず苦笑した。

守るつもりだった。でも、守られたのは俺の方だったのかもしれない。

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