シャトレーゼに母親のバースデーケーキ取りに行ったら違う人のやつ渡された。
「違うんですけど…」と言うと
無言でバックヤードに行き、
無言で取り替えられて渡された。
一言くらい「すみませんでした」って言えないの?
あんたらにとったら数あるうちの一つかもしれないけど、
私にとっては違う。
今日は母の誕生日だった。
何日も前から家族で予定を合わせて、せっかくだから母の好きなケーキを用意しようと予約していた。
最近は体力も落ちてきて、以前のように遠出もしなくなった母。
それでも誕生日だけは毎年楽しみにしていて、
「今年はどんなケーキかな」
なんて笑っていた。
だから私は仕事帰りに急いでシャトレーゼへ向かった。
予約票を見せると店員さんは奥へ行き、箱を持ってきた。
私は何気なく名前を確認した。
すると違和感があった。
母の名前じゃない。
プレートのメッセージも違う。
どう見ても別の人のケーキだった。
私は慌てて、
「これ違うんですけど……」
と伝えた。
すると店員さんは無言で箱を持ち上げ、そのままバックヤードへ消えた。
私はその場で待った。
数分後。
今度は正しいケーキを持って戻ってきた。
でも、
「申し訳ありませんでした」
もなければ、
「失礼しました」
もなかった。
ただ無言で差し出されただけだった。
正直、ミスをしたことに怒っているわけじゃない。
人間だから間違えることもある。
私だって仕事で失敗したことは何度もある。
でも、その後の対応には少し悲しくなった。
店員さんにとっては何百個、何千個と扱うケーキのうちの一つかもしれない。
けれど私にとっては違う。
母の一年に一度の誕生日。
今日という日は二度と戻ってこない。
もし私が確認しなかったら。
もしそのまま帰宅していたら。
母の誕生日の席で、知らない誰かの名前が書かれたケーキを開けることになっていたかもしれない。
そう思うと少し怖くなった。
結局、母はケーキを見て喜んでくれた。
「美味しそうだね」
と笑顔も見せてくれた。
だから誕生日自体は良い一日になったと思う。
でも帰宅してからも、なぜかあの店員さんの無言の対応だけが頭に残った。
たった一言。
「申し訳ありませんでした。」
その一言があれば、私はきっと何も気にしなかったと思う。
むしろ、
「忙しい中、大変だよね」
で終わっていたはずだ。
商品の価値よりも、人の記憶に残るのは言葉や態度なのかもしれない。
だから今でも思う。
ミスは誰にでもある。
でも、その後の一言で印象は大きく変わるんだなと。