私はこれまでに三回結婚し、三回離婚した。
そのたびに思っていた。
「次こそは普通の家庭が築けるはずだ」と。
しかし現実は、いつも想像を超えて崩れていった。
23歳の時、歯科医と結婚した。
穏やかな生活だった。少なくとも最初は。
しかしある日、体調不良で早退し家に戻ると、玄関に見知らぬ女性の靴があった。
嫌な予感を抱えながら浴室に向かうと、そこには信じられない光景があった。
夫と、私の実の姉が一緒にいた。
その瞬間、頭が真っ白になった。
怒りなのか悲しみなのかも分からなかった。
気づけば私は、浴室の中で崩れ落ちていた。
その後、自ら警察に通報し、全てが崩壊した。
再婚は28歳の時だった。
同じ職場の男性で、過去の出来事も全て話した上で結婚した。
「今度こそ大丈夫だと思っていた」
しかし、その家には夫の妹が同居するようになった。
最初はただの同居だった。
明るく、よく気がつく子だった。
だが次第に違和感が積み重なっていった。
帰宅するたびに空気が違う。
そして決定的だったのは、録音された日常の音だった。
そこには、私が知らない“もう一つの生活”があった。
調べていくと、過去の妻も同じ理由で離婚していたことが分かった。
私は二人目の被害者だった。
三度目は、もう最後のつもりだった。
穏やかな人だった。
今度こそ普通の生活ができると思っていた。
しかし壊したのは、まさかの私の実の兄だった。
動機は単純だった。
「家族の中で自分だけ扱いが違うのが許せない」
その歪んだ感情は、私の家庭をじわじわと壊していった。
気づいた時には、夫は精神的に追い詰められていた。
そして私は妊娠中に、全てを失うことになった。
三人の夫。
三度の崩壊。
すべて共通していたのは、「他人ではなく身内に壊された」ということだった。
今振り返ると分かる。
私の人生を壊していたのは、いつも“最も近い人間”だったのだと。