離婚の荷造りをしていると、夫『ねーちゃんが甥の弁当はどうするって』私「…」夫『耳がねーのかよ!』私「もう他人なんだけど?」 → すると…
2026/06/15

広告

離婚に向けて荷造りを進めていた最中だった。段ボールに衣類を詰め、静かに現実を整理していた私の耳に、夫の声が飛び込んできた。

「ねーちゃんが甥の弁当はどうするって」

私は一瞬、動きを止めた。

しかし、すでに私の中では“他人”という認識がはっきりしていたため、すぐには返事をしなかった。

すると夫は苛立ったように声を荒げた。

「耳がねーのかよ!」

その言葉に、胸の奥が冷たくなるのを感じた。

私はゆっくりと顔を上げ、静かに答えた。

「もう他人なんだけど?」

その瞬間、部屋の空気が変わった。

今まで当然のように続いていた“夫婦”という関係が、音を立てて崩れていくような感覚だった。

しかし夫はまだ現実を理解していないのか、眉をひそめたまま私を見ていた。

「何言ってんだよ、まだ離婚届出してないだろ」

その言葉に、私は小さく息を吐いた。

すでに気持ちは決まっている。書類の有無ではなく、関係そのものが終わっているという事実だけが残っていた。

広告

私は荷造りの手を再び動かしながら、淡々と答えた。

「だからこそ、もう関係ないって言ってるの」

その静かな一言に、夫の表情がわずかに揺れた。

しかし、それ以上何かを言うことはなかった。

部屋には段ボールを閉じる音だけが響いていた。

そして私は、過去の生活を一つずつ箱に詰めながら、確かに終わりへと向かっていた。

広告

AD
記事