松島南、39歳。県立病院で働く産婦人科医で、7歳の娘カリンを育てている。私には昔から人のものを奪う妹ナナがいた。学生時代には私の彼氏まで奪われたため、私は家を出て距離を置いた。
その後、同僚の医師と結婚し娘を授かったが、入籍直後に妹から「あなたの夫と駆け落ちした」と連絡が来た。だがそれは嘘だったらしく、私は相手にせず暮らし続けた。
七年後、娘の七五三の日。神社で偶然妹と再会した。妹は「その子は私の旦那の金で育った子」と嘲笑したが、隣にいた男は困惑した顔をした。そこで初めて分かった。妹が七年前に駆け落ちした相手は、私の夫ではなく同姓同名の別人だったのだ。
そこへ本当の夫が現れ、妹は完全に勘違いしていたことが露呈する。さらに妹の夫も怒り、離婚を宣言した。
妹は逃げ去り、その後実家にも居場所を失ったと聞いた。
一方で私たちは七五三を無事に終え、家族で帰宅した。今、私のお腹には二人目の命も宿っている。
妹が奪ったと思っていたものは、最初から私の幸せではなかった。
私の幸せは、私自身が守り、築いてきたものなのだから。