夫・和年が亡くなって間もない頃、私はまだ悲しみに沈む暇さえありませんでした。ある日突然、夫の連れ子である理央子が引っ越し業者を連れて我が家に現れたのです。そして開口一番、「ここはパパの家なんだから、他人の寄生虫は出てけw」と吐き捨てました。あまりにも幼稚で身勝手な言葉に、私は怒るより先に思わず笑ってしまいました。
「理央子さん、あなた何も知らないのね」
私がそう告げると、彼女は眉を吊り上げました。しかし事実は単純でした。この家の名義人は夫ではなく、最初から私だったのです。さらに、私は理央子と法律上の養子縁組をしておらず、親子関係も成立していません。つまり彼女には、この家に住む権利も、私を追い出す権利もありませんでした。
それでも理央子は納得せず、遺産は自分のものだと騒ぎ立てました。けれど私は冷静に弁護士へ相談し、必要な手続きを進めました。孫の遥を預かっていることもあり、これ以上好き勝手はさせられなかったのです。
加えて私は、理央子が児童扶養手当を不正に受給している疑いまで把握していました。
すべてを突きつけられた理央子は、ようやく自分の立場を理解したようでした。感情だけで押し通そうとしても、法律の前では通用しません。夫を失った悲しみは消えませんが、だからこそ私は、残された生活と大切な家族を守るために立ち上がったのです。最後に家を守ったのは、泣き寝入りではなく、事実と法でした。