私の名前は民子、62歳。夫と二人で穏やかに暮らしている。唯一の息子・和也は30歳で大手通信会社に勤めており、ある日「結婚する」と突然彼女を連れてきた。あゆみという女性で、モデルのように美しいが、初対面から挨拶も敬語もなく、どこか常識に欠ける印象だった。
結婚後、彼女は頻繁に私へ電話をかけてきて、「買い物で疲れたから迎えに来て」「タクシー代出して」など、まるで便利屋のように私を使うようになった。息子に相談しても、「彼女は苦労して育ったから支えてあげたい」と言い、何でも言いなりだった。
そしてゴールデンウィーク。二人が帰省すると、私が用意した夕食を見たあゆみは、鼻で笑った。
「唐揚げに卵焼き?子供の遠足じゃないんだから。寿司くらい出せよ。どこまで貧乏人なの?」
その瞬間、普段温厚な夫が立ち上がり、低い声で言った。
「お前たちと顔を合わせるのは今日で最後だな。」
息子夫婦は唖然。夫は怒りを抑えきれず続けた。
「母さんはお前の好物を考えて、何日も前から準備していたんだ。それを貧乏人呼ばわりとは…もう縁を切る。」
さらに私は言った。
「そんなに料理に文句があるなら、あなたが作りなさい。」
だが嫁はアサリの砂抜きすら知らず、台所で右往左往。そこへ偶然来ていた姉(マナー講師)が彼女の態度や服装、礼儀を徹底的に叱りつけ、息子もついに目を覚ました。
数日後、息子はこう言った。
「父さんたちと縁を切られるくらいなら、離婚する。」
その後、嫁は謝罪に来たが、私は許さなかった。二人は離婚し、息子は改めて誠実な女性と再婚。今では夫婦円満に暮らしている。
嵐のような日々は過ぎ去り、私と夫は再び静かな毎日を取り戻した。夫が迎えに来てくれる帰り道、穏やかな幸せをかみしめている。