「明日までに退園届」って言われて電話したら「ルールなので」で終わらされた→そのまま終わらせなかった結果
2026/04/01

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その一言で、完全にスイッチが入った。

「ルールなので」

それだけで終わらせるつもりなんだ。

一瞬、言い返す言葉が出なかった。

でも、そのまま黙るわけにはいかなかった。

「分かりました。でも確認させてください」

できるだけ冷静に、声のトーンを落とした。

「明日までに退園っていうのは、転園先が決まってなくても、そのまま出て行く前提ですか?」

少しだけ、間があった。

「はい、原則としてはそうなります」

原則。

その言い方に、また引っかかる。

「例外はありますか?」

さらに聞いた。

電話の向こうで、わずかに言葉が詰まる。

「…基本的には、ありません」

曖昧だった。

そこを逃さなかった。

「“基本的には”ということは、ケースによっては対応できるという理解でいいですか?」

一拍。

「……一度、上に確認いたします」

その言葉で、空気が変わった。

保留音が流れる。

さっきまで一方的だった会話が、初めて止まった。

数分後。

電話が戻る。

「少しお時間をいただければ、期限について再検討できます」

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やっと、話が動いた。

私はすぐに続けた。

「転園先が決まるまでの猶予はどれくらい可能ですか?」

「最長で一週間ほどになります」

一週間。

たったそれだけ。

でも、“明日まで”とは全く違う。

一気に視界が開けた気がした。

電話を切ったあと、すぐに動いた。

近くの幼稚園を調べて、問い合わせる。

見学の予約を入れる。

必要な書類を整理する。

やることは山ほどあった。

でも、不思議と手は止まらなかった。

さっきまで感じていた焦りが、

少しずつ「やるべきこと」に変わっていく。

ふと視線を落とすと、子どもが床で遊んでいる。

何も知らずに笑っている。

その姿を見て、思った。

この子の居場所を、絶対に失わせたくない。

そのためなら、いくらでも動く。

確かに、ルールはある。

園にも事情があるのかもしれない。

でも——

それを理由に、全部を一方的に押し付けていいわけじゃない。

何も言わなければ、

“明日まで”で終わっていた。

でも、一つ一つ聞いていけば、

少しずつでも変わる余地はあった。

完璧な解決じゃない。

不安も、まだ消えていない。

それでも——

あのまま何もせずに終わるよりは、ずっといい。

私は書類を机に置いて、深く息を吐いた。

もう、止まらない。

このまま、できることを全部やる。

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