「亡くなったはずの娘のお迎えに来てください」→1年前に死んだと言われた娘が“普通に通っていた”と知った瞬間
2026/04/01

広告

幼稚園の門の前に立った時、足が止まった。

正直、来るべきじゃなかったかもしれないとさえ思った。

でも、あの電話の違和感がどうしても消えなかった。

職員室に通され、先生に向き合う。

「弥生のお迎えって、どういうことですか?」

そう聞いた瞬間だった。

廊下の奥から、小さな声。

「……ママ?」

心臓が止まったかと思った。

振り返ると、そこにいたのは——

弥生だった。

一年前、“事故で亡くなった”と聞かされた娘。

そのままの姿で、そこに立っていた。

私は動けなかった。

夢かと思った。

でも、弥生は私を見るなり走ってきた。

「ママ!」

抱きつかれた瞬間、分かった。

温かい。

ちゃんと生きてる。

涙が止まらなかった。

「弥生……」

声が震えて、うまく言えない。

でも、その時間は一瞬で壊された。

「弥生!」

後ろから鋭い声。

振り返ると、義母が立っていた。

私を見るなり、顔色が変わる。

「あなた、誰ですか?」

……は?

頭が追いつかない。

「どういうことですか。弥生は——」

広告

言い終わる前に、義母は弥生の腕を掴んだ。

「その女から離れなさい!」

弥生は泣きながら私にしがみつく。

でも、義母は無理やり引き離した。

そのまま連れて行こうとする。

私は何もできなかった。

ただ、立ち尽くすしかなかった。

その後、先生から話を聞いた。

弥生はこの一年、普通に通園していた。

送り迎えは義母。

生活も、ずっと続いていた。

私は、その場で全てを理解した。

“死んだことにされていた”だけだった。

その夜、私は元夫の店へ向かった。

そして見た。

赤ん坊を抱いた女。

弥生を叱る義母。

そして——

その女が、入院中に世話を任せた歩美だった。

すべて繋がった。

不倫。

男の子の出産。

跡取り。

そして——

弥生を消した。

私は弁護士と一緒に店に入った。

録音を流す。

歩美の証言。

義母の指示。

元夫の関与。

店内が凍りついた。

元夫は崩れた。

「母さんが…跡取りが必要で…」

義母も叫ぶ。

「全部この店のためよ!」

その言葉で、すべてが終わった。

結果——

元夫は離婚。

慰謝料と養育費。

店は信用を失い、廃業。

義母も家を追われた。

そして私は——

弥生を取り戻した。

あの日、あの電話がなければ、

私は一生、娘を失ったままだったと思う。

今、弥生は私の隣で眠っている。

小さな寝息を聞きながら、

私はやっと実感した。

もう、誰にも奪わせない。

広告

AD
記事