今朝の新幹線は指定席がほぼ満席で、空いていたのは三人掛けの真ん中、B席だけだった。仕方なくそこを予約して東京から乗った。少し二日酔い気味で、「どうせ寝るだけだし」と思っていた。
大宮で夫婦が乗り込んできて、私の席の前で立ち止まり顔を見合わせた。その瞬間、察した。きっと「B席が空けば二人でゆったり座れる」と思ってA席とC席を取ったのだろう。
旦那さんが困った顔で声をかけてきた。
「すみません、そこなんですけど…席、代わってもいいですよ?」
その言い方に少し違和感があった。普通は「代わってもらえませんか?」ではないだろうか。私は笑顔で答えた。
「いえ、大丈夫です☺️」
夫婦の表情が少し固まった。想定外だったのだろう。しばらく気まずい空気が流れたが、結局私は「じゃあ窓側に行きますね」と席を移動した。
理由は単純で、窓側の方が寄りかかって眠れるからだ。
座った途端、眠気に負けてそのまま熟睡。
車掌に起こされて目を覚ますと、隣の夫婦の席は空いていた。どうやら途中で降りたらしい。
私は少しだけ笑った。もし最初から気を遣って席を譲っていたら、きっと彼らは「ラッキー」と思っただけだろう。でも今回は、ただ普通に「代わらなくて大丈夫です」と言っただけで、その作戦は崩れた。
日本では、こういう場面でつい空気を読んで譲ってしまうことが多い。でも、ルール通りに席を取っているなら無理に合わせる必要はない。
静かな新幹線の中で、ただ普通に断っただけ。
それだけで、少しスカッとした朝だった。