友達の身内が白血病になったのがきっかけでドナー登録をした。私「ドナー登録したよ。直接役に立てるわけじゃないけど」友達「ありがとう」別の友達「なんでわざわざ言ったの?」
2026/06/29

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数年前、仲のいい友達のお父さんが白血病になった。

その知らせを聞いた時、私は何もできなかった。

「大丈夫?」

そんな言葉しか出てこない自分が情けなかった。

それがきっかけで、初めて骨髄バンクのことを調べた。

登録しても必ず誰かを助けられるわけじゃない。

適合する可能性も低い。

それでも、「いつか誰かの役に立てるなら」と思って、私はドナー登録をした。

数週間後、その友達と会う機会があった。

何気ない会話の流れで私は言った。

「直接役に立てるわけじゃないけど、ドナー登録してきたよ。」

友達は少し驚いた顔をしたあと、小さく笑って言った。

「ありがとう。本当に嬉しい。」

私は、その一言で十分だった。

ところが、その場にいた別の友達が急に口を開いた。

「なんでわざわざ言ったの?」

私は意味が分からず聞き返した。

「え?」

すると、その子は続けた。

「役に立つかも分からないのに、わざわざ報告する必要ある?『ありがとう』って言わせたいだけみたい。

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その場の空気が一気に重くなった。

私は何も言い返せなかった。

善意だと思っていた行動が、誰かには偽善に見えてしまうんだと知った。

帰り道、ずっとその言葉が頭から離れなかった。

「私、余計なこと言ったのかな。」

「黙って登録すればよかったのかな。」

それから何年も経った今でも、白血病のニュースを見るたびに、あの日を思い出す。

「あの時の私は間違っていたのかな。」

そう考えることもある。

でも、そのたびに思い出すのは、あの友達の「ありがとう」という言葉だ。

あれは社交辞令じゃなかった。

「自分の家族のことをきっかけに、誰かが一歩踏み出してくれた。」

その事実が嬉しかったんだと思う。

今でも、あの日の答えは分からない。

善意は、黙っている方が美しいのか。

それとも、誰かの背中を押すためには、時には口にしてもいいのか。

ただ一つ言えるのは、もしもう一度あの日に戻っても、私はきっと同じようにドナー登録をする。

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