「心拍が確認できません」と言われて、その場で処置を勧められた→1週間後、診察室で起きた“まさかの一言”
2026/04/01

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病院を出た瞬間、足元が少しふらついた。

外の空気がやけに冷たくて、さっき聞いた言葉が現実なんだと突きつけられる。

「心拍が確認できません」

頭の中で、何度も繰り返される。

さっきまで確かにそこにあったはずの命が、急に“ない”ものとして扱われた感覚。

うまく呼吸ができなかった。

帰り道、無意識にお腹に手を当てていた。

「本当に終わりなの?」

答えはないのに、何度も聞いてしまう。

家に着いても、現実感がなかった。

ただ時間だけが過ぎていく。

夜になっても眠れない。

目を閉じると、診察室の光景がそのまま浮かんでくる。

あの無機質な部屋。

モニターの画面。

医師の淡々とした声。

何度も涙が出て、そのたびに自分でもどうしようもなかった。

それでも——

心のどこかで、ほんの少しだけ思っていた。

「もしかしたら」

理由はない。

ただ、そうであってほしいと願っていただけ。

そのまま1週間が過ぎた。

長かった。

本当に長かった。

そして、再び診察の日。

正直、怖かった。

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でも行かないわけにはいかなかった。

診察台に横になって、モニターがつけられる。

画面を見る勇気がなくて、少し目を逸らした。

静かな時間が流れる。

ほんの数秒のはずなのに、すごく長く感じた。

その時だった。

「あれ?」

医師の声が、少しだけ変わった。

次の瞬間、

「心拍、確認できますね」

一瞬、意味が分からなかった。

え?

今、なんて言った?

「大丈夫ですよ。ちゃんと動いてます」

その言葉を聞いた瞬間、

全身の力が抜けた。

気づいたら、涙が止まらなかった。

声も出せないまま、ただ泣いていた。

あの1週間、

何度も終わりだと思った。

でも、完全には諦めきれなかった。

あの時、すぐに決断しなくてよかったと、初めて思えた。

もちろん、その後も順調だったわけじゃない。

何度も不安になることはあったし、体調も安定しなかった。

それでも、そのたびに思い出していた。

あの診察室で聞いた言葉を。

そして——

無事に、元気な女の子が生まれてきてくれた。

あの時、もう終わりだと思っていた命が、

今はこうして、隣で笑っている。

あの瞬間のことは、今でも忘れられない。

たった1週間。

でも、あの1週間が、

すべてを変えた。

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