私の父が残してくれた家で、義母と二人で穏やかに暮らしていた。しかし、義妹と義弟がたまに顔を出すと必ず嫌味を言ってくる。「お母さんにもっと優しくしてあげて」「もっと気を使えよ」とか、まるで私が悪者のように責め立てるのだ。
最初は我慢していた。でも、積もり積もった小言が私の心を蝕んでいった。義母は穏やかで何も言わないが、私の肩には我慢の重圧がのしかかる。ある日、ついに切れた私は決断した。
「もう我慢しない」と心に決め、義母にボストンバッグを手渡した。義母は驚いた顔をしたが、私は淡々と告げた。「これで一度、距離を置こう。あなたのためにも、私のためにも」。
その後、義母は少し戸惑いながらも、自分の荷物をまとめ始めた。義妹や義弟の嫌味も耳に入らない。家の空気が急に静かになり、私の胸のざわつきも少しずつ落ち着いていった。
自分の気持ちを押し殺さず、行動に移したことで、初めて本当の意味での「平穏」を取り戻せたのだと実感した瞬間だった。