軽自動車で気軽に楽しめる車中泊に、私はすっかりハマっていた。
ホテル予約もいらず、好きな場所で寝て、朝焼けを見ながらコーヒーを飲む。
それが最高の自由だと思っていた。
でもブームになるにつれ、道の駅の駐車場は変わっていった。
ゴミの放置、深夜の騒音、トイレの汚れ、バーベキューの跡。
中には何週間も同じ場所に居座り、電気や水道を勝手に使う人までいた。
ある日、いつもの道の駅に行くと「車中泊禁止」の看板が立っていた。
管理人は申し訳なさそうに言った。
「苦情が多すぎて、もう受け入れられないんです」
胸が痛かった。
本当に車中泊が好きな人まで、一部のマナー違反者と同じ目で見られてしまう。
自由は、何をしてもいいという意味じゃない。
ゴミを持ち帰る。
夜は静かにする。
長居しない。
その当たり前を守れない人が増えた結果、軽自動車の車中泊文化は静かに居場所を失っていった。