1985年6月18日、大阪府で日本中を震撼させる事件が起きた。トヨタ商事の会長が自宅マンションで襲撃され、その瞬間がテレビを通じて全国に報じられたのである。
当時、トヨタ商事は悪徳商法によって総額2000億円規模とも言われる巨大詐欺事件を起こし、多くの被害者を生んでいた。金を失った人々の怒りと不安は頂点に達し、会長の自宅前には連日、多くの報道陣が集まっていた。
その異様な空気の中、詐欺被害者の知人とされる男らが会長宅へ押し入り、犯行に及んだ。現場には多数のカメラがあり、事件の一部始終が報道されるという、前代未聞の展開となった。
犯行に関わった2人には、その後それぞれ懲役10年と8年の判決が下された。しかし、事件はそれだけでは終わらなかった。
会長が亡くなった時、所持金はわずかだったとされる一方で、巨額の2000億円の行方はいまだ謎のままだった。そのため、この事件には黒幕がいたのではないか、消えた金の裏に別の真実が隠されているのではないかと、今なお語られている。
テレビの前で起きた衝撃の事件は、単なる復讐劇ではなく、巨大詐欺の闇と、消えた金の謎を残したまま歴史に刻まれた。