1992年、下関の交番で23歳の女性巡査が夜勤中に忽然と姿を消した。
同僚は「自分で出て行ったのでは」と語り、所持品だけを残したまま事件は曖昧に処理された。
母親だけは「娘が逃げるはずがない」と訴え続けたが、真相は闇の中。
それから6年後。
再開発で古い交番が解体され、裏庭のコンクリートを剥がした作業員が凍りついた。
床下から見つかったのは、警察官の制服のボタンと遺骨、そして彼女の名前が残った手帳。
彼女は逃げていなかった。
ずっと、自分が勤務していた交番の下にいたのだ。
さらに手帳には、交番内部の不正を示すような記録が残されていた。
正義を守るはずの場所で、正義を貫こうとした若い巡査が消された。
6年越しに暴かれた真実は、あまりにも冷たかった。