16歳の娘が妊娠したと思った――手術室から響いた看護師の悲鳴、その本当の理由に言葉を失いました。
2026/06/17

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私は40歳を目前にしたパート主婦です。

夫とは大学時代に出会い、恋愛を経て結婚しました。妊娠を機に会社を辞め、一人娘の成長だけを楽しみに生きてきました。

娘は高校一年生になり、学校にアルバイト、塾と毎日忙しく過ごしていました。そして同じ学校の男の子と付き合い始めた頃から、少しずつ様子がおかしくなったのです。

朝になると吐き気がすると言い、食欲もなく、お腹を押さえる姿が増えました。

何度もトイレへ駆け込み、顔色は日に日に悪くなっていきます。

ある日、洗濯物を取り込んでいる娘の横顔を見て、私は思わず息をのみました。

下腹部が、わずかに膨らんでいたのです。

「……もしかして、妊娠してるの?」

恐る恐る聞くと、娘は顔を真っ赤にして叫びました。

「違う!お母さんの見間違い!」

そう言い残し、自分の部屋へ閉じこもってしまいました。

私は夫へ相談しました。

すると夫は激怒し、

「相手の男を絶対に許さない!」

と机を叩きました。

私は冷静に話し合いたいと思い、翌日こっそり妊娠検査薬を買って帰りました。

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夕食の席で娘へ差し出すと、

「そんなものいらない!」

娘は泣きながら拒否し、夫も感情的になって父娘げんかが始まり、食卓は最悪の空気になりました。

それから一週間、家の中は重苦しい空気が流れていました。

ところが突然、娘が私のところへ来て言ったのです。

「彼とは別れた。明日、一緒に病院へ行く。」

私はようやく前へ進めると思いました。

しかし、その夜でした。

トイレから娘の悲鳴が聞こえたのです。

駆けつけると娘は床にうずくまり、お腹を抱えて冷や汗を流していました。

立ち上がることもできず、苦しそうに何度もつぶやきます。

「この子だけは……絶対に産みたい……。」

救急車を呼びましたが、原因が分からず受け入れ先が決まりません。

ようやく総合病院へ搬送され、すぐに超音波検査が始まりました。

ところが検査が始まって数分後、医師は慌てて手術室へ運ぶよう指示を出しました。

私は何が起きているのか分からず、ただ夫と手を握り締めて待つしかありませんでした。

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その時です。

手術室の中から、女性の悲鳴が響きました。

「きゃあっ!」

私はその場で立ち上がり、「娘に何があったんですか!」と泣き崩れました。

しばらくして手術が終わり、医師が静かに説明してくれました。

「お嬢さんは妊娠ではありません。葡萄胎です。」

初めて聞く病名でした。

受精卵が正常に育たず、子宮の中にぶどうの房のような水ぶくれが大量にできる病気で、見た目は妊娠とよく似ています。

放置すると悪性化する可能性があるため、すぐに摘出手術が必要だったそうです。

そして、あの悲鳴の理由も教えてくれました。

「新人看護師が、ここまで大きく成長した葡萄胎を初めて見て驚いてしまっただけです。お嬢さんに異変があったわけではありません。」

私はその場で力が抜け、涙が止まりませんでした。

手術は無事成功し、娘も命に別状はありませんでした。

ただ、退院後には新たな苦しみが待っていました。

学校では「妊娠して中絶したらしい」という噂が広がっていたのです。

娘は学校へ行けなくなりました。

さらに、妊娠を疑った途端に連絡を絶った彼氏のことも知りました。

娘は静かに言いました。

「本当に好きだったら、一緒に病院へ来てくれたよね。」

私は返す言葉がありませんでした。

夫もすべての事情を知ると、「環境を変えよう」と言い、家族で引っ越しを決意しました。

娘は転校先で少しずつ笑顔を取り戻し、「しばらく恋愛はいいかな」と笑えるまで回復しています。

今でも定期的な検査は欠かせません。

でも医師から「再発に気を付ければ将来妊娠もできます」と言われた時、娘は涙を流していました。

あの夜、私たちは最悪の結末ばかり想像していました。

だからこそ今、同じように子どもの体調や変化に悩む親御さんへ伝えたいのです。

思い込みだけで責めるのではなく、まずは病院で正しい診断を受けること。

それが、大切な家族を守る一番の近道なのだと、私は身をもって知りました。

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