「客だぞ!土下座しろ!」高校生の女子バイトに執拗に迫る理不尽客。すると店長が凄い剣幕でアルバイトに一言…
2026/06/03

広告

「客だぞ!土下座しろ!」

店内に怒鳴り声が響いた瞬間、私はレジの横で固まってしまった。

相手は常連でも何でもない中年の男性客だった。注文を間違えたわけでも、商品に大きな問題があったわけでもない。ただ、対応した女子高生のアルバイトが、レシートの確認をお願いしただけだった。

それなのに男は急に声を荒げた。

「高校生のくせに生意気なんだよ」
「謝れ。土下座しろ」
「俺は客だぞ」

女子バイトの子は、顔を真っ青にして何度も頭を下げていた。声は震え、目には涙が浮かんでいた。それでも男はやめない。むしろ、彼女が怯えるほど得意げに言葉を重ねていった。

周囲の客も異様な空気に気づき始めた。けれど、誰もすぐには動けなかった。

その時、バックヤードから店長が出てきた。

普段は穏やかで、怒ったところなど見たことがない人だった。

広告

しかしその時の店長は、表情がまるで違っていた。

店長はまっすぐ女子バイトの前に立つと、強い口調で言った。

「下がって。あなたが謝る必要は一切ない」

その一言に、彼女の目から涙がこぼれた。

男はさらに怒鳴った。

「店長なら教育しろ!客に逆らうのか!」

店長は一歩も引かなかった。

「お客様であっても、従業員に人格を否定する権利はありません。これ以上続けるなら、警察を呼びます」

店内が静まり返った。

男は一瞬言葉を詰まらせたが、まだ強がるように鼻で笑った。すると店長は、すでに手にしていた電話を見せた。

「録音も、防犯カメラもあります。どうされますか」

男の顔色が一気に変わった。

数分後、彼は小さな声で文句を言いながら店を出ていった。さっきまでの威勢は跡形もなかった。

店長は女子バイトに向き直り、静かに言った。

「怖かったね。でも、よく耐えた。今日はもう裏で休んでいい」

その言葉に、彼女は何度も頷きながら泣いた。

客だから何を言ってもいいわけではない。

働く人にも、守られるべき尊厳がある。

あの日、店長の背中は本当に頼もしかった。

広告

AD
記事