「娘さんは“いい子”なんかじゃありません」――葬式で暴かれた“人気者の裏の顔”
2026/05/27

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親戚の20代の娘さんが病気で亡くなり、先日その葬式に参列した。

私はその子と深い付き合いがあったわけではない。ただ、何度か会ったことがあり、「明るくて礼儀正しい子だな」という印象を持っていた。しかも美人で、人当たりもいい。年上にも可愛がられるタイプで、まさに“誰からも好かれる娘さん”という感じだった。

実際、式場には同世代の友人らしき女性たちが大勢来ていた。

祭壇には綺麗な遺影。
両親は泣きながら参列者に頭を下げ、
父親は震える声でこう話していた。

「娘は本当に優しい子でした」
「誰にでも好かれていて、友人にも恵まれて…幸せだったと思います」

会場の空気はしんみりしていた。

――その時だった。

後方にいた一人の女性が、

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静かに前へ歩き出した。

最初は友人代表かなと思った。

でも、その女性は父親の隣まで来ると、
突然こう言った。

「私、この人にいじめられてたんですよね」

一瞬、
何を言われたのか理解できなかった。

会場の空気が、
本当に凍った。

女性はそのまま、はっきりした声で話し始めた。

高校時代、
故人からいじめを受けていたこと。

理由は、
「一人でいることが多かった」
「男子から人気があった」

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そんなくだらないものだったこと。

毎日のように悪口を言われ、
登下校中にぶつかられて転ばされ、
砂や雑巾を投げられたこと。

そして、
故人は人に取り入るのが上手く、
周囲には常に取り巻きがいて、
誰も止めなかったこと。

女性は泣いていなかった。

怒鳴ってもいなかった。

むしろ驚くほど冷静で、
滑舌よく、
一言一言を噛み締めるように話していた。

だからこそ怖かった。

「娘さんが皆に好かれるいい子?」

「笑わせないでください」

「私は今でも恨んでます」

「死んだからって、
勝手に美化しないで」

その言葉に、
故人の両親は完全に固まっていた。

周囲の友人たちも、
誰一人反論できなかった。

私は後ろの席で、
ただ呆然としていた。

10年前のことを、
人はここまで鮮明に覚えているのかと思った。

でも同時に、
もしかしたら加害者側だけが
“終わった話”にしていただけなのかもしれない、とも思った。

葬式の空気は完全に壊れた。

もう誰も、
「いい子だったですね」
なんて言えなかった。

帰り道、
ずっとあの女性の言葉が頭から離れなかった。

いじめた側は、
昔のこととして忘れて生きていける。

でも、
いじめられた側は、
何年経っても終われない。

もしかすると、
本当に怖いのは、
“自分が誰かを壊した自覚がない人間”

なのかもしれない。

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