妊娠したことを旦那にメールで報告するも返信がなく、帰宅時間になっても帰ってこない・・・。その後の展開に涙。
2026/06/25

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妊娠が分かったのは、病院の待合室だった。

「おめでとうございます」

医師のその一言を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。嬉しさよりも先に、不安が胸に広がっていく。私はスマホを握りしめ、震える指で短いメッセージを打った。

「今日、病院で妊娠していると言われました」

送信ボタンを押したあと、既読がつくのを何度も確認した。しかし、既読はつかないまま時間だけが過ぎていく。

返信はなかった。

夕方になっても、夜になっても、夫からの連絡は一切なかった。帰宅予定の時間を過ぎても、玄関の音はしない。時計の針だけが、やけに大きく響いていた。

「忙しいだけだよね……」

そう自分に言い聞かせても、胸の奥の不安は消えなかった。

やがて深夜近く、玄関の鍵が静かに回った。

「……ただいま」

疲れ切った声だった。

私は立ち上がり、震える声で尋ねた。

「メール、見た?」

夫は一瞬だけ目を伏せ、それから小さく息を吐いた。

「見たよ。でも、どう返していいか分からなくて……」

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その言葉に、張りつめていた何かが崩れた気がした。

夫はカバンから小さな箱を取り出した。

「ちゃんと話してから渡そうと思ってた」

中には、簡素だけれど丁寧に選ばれたベビーシューズが入っていた。

「遅くなってごめん。今、実感が追いつかなくて……でも、嬉しい」

その瞬間、堪えていた涙が一気にあふれた。

私は初めて、ひとりじゃなかったのだと知った。

静かな夜の部屋で、小さな未来の気配だけが確かにそこにあった。

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