
妹から連絡が来たのは、あの裏切りから三年後だった。妊娠中、夫を奪ったのは実の妹。私は離婚し、一人で子どもを守ってきた。
やがて信頼できる人と再婚し、穏やかな生活を手に入れた頃、妹から「赤ちゃん生まれたから見に来てw」と軽薄な連絡が届く。私は迷ったが、今の夫と共に実家の両親も呼び、訪れることにした。
妹は幸せそうな姿を見せつけるつもりだった。しかし、私の隣に立つ再婚相手を見た瞬間、表情が凍りつく。彼は元夫の取引先の役員だったのだ。元夫も妹も明らかに動揺し、余裕を失っていく。
私はただ穏やかに「大切にしてもらってる」と伝えた。子どもが再婚相手を「パパ」と呼んだ瞬間、妹の顔色は決定的に変わった。
実は妹は、私が不幸なままでいるか確かめたかったのだ。
しかし現実は逆だった。私はすでに過去を越え、新しい幸せを手に入れていた。
帰り際、母は妹に言った。「幸せは、誰かを踏みつけた先にあるものじゃない」
私は静かに確信した。もう過去には縛られない。傷もすべて抱えたまま、前に進んでいけると。