昭和61年 山陰国道SAで消えた母子…平成14年 現場で発見された床下の真実
2026/05/27

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昭和六十一年四月、山陰地方の国道沿いにある小さなドライブインで、松本幸子さんと九歳の息子・健太くんが忽然と姿を消した。

島根の実家を訪ねた帰り道だった。夫の田中は駐車場で煙草を吸いながら待ち、幸子さんは健太くんの手を引いて「トイレに行ってくる」と建物の中へ入った。十分、二十分と時間が過ぎても、二人は戻らない。売店にも食堂にも姿はなく、車には幸子さんの荷物も残されたままだった。

当時の証言は食い違った。売店の店員は「見知らぬ男と話していた」と言い、食堂の主人は「裏手へ歩く姿を見た」と語った。管理人の佐藤は「何も見ていない」と繰り返した。黒い乗用車の男の目撃情報もあったが、決定的な手がかりにはならず、事件は家出や連れ去りの可能性を残したまま迷宮入りした。

そして十六年後、平成十四年。閉鎖されたドライブインの解体工事中、管理室の床下から二体の遺骨と衣類が発見される。それは、幸子さんと健太くんだった。

二人はドライブインを出ていなかった。

床下に隠された真実は、管理人だけでは終わらなかった。再捜査で浮かび上がったのは、借金に追われていた夫・田中と佐藤の接点。十六年間、被害者を装い続けた夫の沈黙が、ついに崩れ始めた。

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