反抗期に突入して「お父さん臭い」「お父さんウザイ」と言っていた娘に内心怒り心頭だった夫「大学合格おめでとう。臭くてうざいお父さんに学費出して貰う必要はないな?」→そして…
2026/06/11

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娘が反抗期に入ったのは、中学生の終わり頃だった。

それまで「お父さん、お父さん」と後ろをついて回っていた娘が、ある日を境に夫を露骨に避けるようになった。

「お父さん臭い」
「近寄らないで」
「ほんとウザイ」

娘は軽い気持ちで言っていたのかもしれない。だが、言われるたびに夫の表情が一瞬だけ曇るのを、私は何度も見ていた。

それでも夫は怒鳴らなかった。
毎朝早く出勤し、残業をして、休日も家族のために車を出した。娘の塾代も、模試代も、受験料も、黙って支払っていた。

そして春、娘は第一志望の大学に合格した。

家中が喜びに包まれる中、夫は静かに封筒をテーブルへ置いた。中には入学金と初年度の学費の案内が入っている。

娘が当然のようにそれを見た瞬間、夫は穏やかな声で言った。

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「大学合格おめでとう」

娘が笑顔で顔を上げる。

しかし次の言葉で、空気が凍った。

「臭くてうざいお父さんに、学費を出してもらう必要はないよな?」

娘の顔から血の気が引いた。

「え……冗談でしょ?」

夫は首を振った。

「冗談で人を傷つけたのは、お前の方だ」

私は何も言えなかった。夫は続けた。

「感謝しろとは言わない。でも、人に支えられている自覚は持ちなさい」

娘は初めて、父がどれほど黙って耐えていたのかを知った。泣きながら謝る娘に、夫は最後にこう言った。

「学費は出す。ただし、これからは言葉の重さを忘れるな」

その日から、娘は夫を避けなくなった。
親の愛情は、無限に甘やかすことではない。時には現実を突きつけることも、家族を守るために必要なのだ。

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